嗅覚で書く。

2021朧月と夜桜


芥川賞作家の宇佐美りんさん。


「推し、燃ゆ」という小説で、若干21歳で2020年下半期の芥川賞を受賞した現役女子大生。


たまたま見ていたバラエティ番組に出演されていました。


可愛らしい女の子だなあ。

ふーん、小さい頃から物語を書くのが好きだったんだあ。


ビール片手に柿ピーつまみながら、ぼんやり見てたんですが、途中から思わず「え、そうなんや」と身を乗り出してしまいました。


それは彼女の「嗅覚で小説を書いている」という言葉。


窓を開けて外の空気のにおいを嗅いだり、「雨だな」「春がきたな」とか感じることでイメージが喚起されるんだそう。


あー、わかる!!


と思いました。

芥川賞作家相手におこがましいですが^^;


もっともわたしの場合、「嗅覚で書く」わけでなく、写真や絵を見るとき、嗅覚が働くのです。


美術展や写真展に行ったとき、引き付けられる作品は必ずにおいがします。


例えばそこに枯れた野が描かれていたら、干し草のような、野焼きのような、どこか香ばしいにおいがしてきて、その絵の中に立ち尽くすというか、ああ、いい絵だなあとしみじみ思うのです。


人物画も、嗅いだこともないその人のにおいが立ち上ってくるような、そんな絵に出会うと、たとえそれがどんなワルそうな顔でもしばらくその場にロックオンされて動けません。


何にもにおいを感じない絵というのも、もちろんあるのですが^^; 


別にわたしが審美眼に優れているというわけではなく、単純に自分の感性に響くかどうかの違いなんだろうなと思います。


人によっては、描かれた木々を見て葉ずれの音が聞こえてくるようだったり、樹皮のざらりとした触感を感じてぞくっとしたり。


それぞれにきっとあるのでしょうね。


「見る」という視覚以外に、におい(嗅覚)や音(聴覚)、肌ざわり(触覚)、味わい(味覚)といった他の五感を呼び起こすものが芸術と呼べるものなのかなあと、わたしは勝手に定義してるんですが違うかな。



「鼻が詰まったら書けなくなる」とおっしゃっていた宇佐美りんさんの小説「推し、燃ゆ」。


においに喚起された豊かな描写が散りばめられてそうで、すっごく読んでみたくなりました^^


AROMATIQUE

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