まずは近場へプチ旅行を。
そんなGO TOキャンペーンの流れに乗っかって、以前から一度泊まってみたかった奈良ホテルに行ってきました。
奈良ホテルといえば、関西の迎賓館と呼ばれる伝統と格式を誇る老舗ホテル。
ずーっと昔、若かったころ仕事で手掛けてた小冊子で奈良ホテルを紹介することになり、取材に同行できそうだったのに叶わず、写真や当時の担当ライターさんが書かれた文章で「なんて素敵なところなんだろう」「いつか行ってみたい」と思っていました。
それから奈良に行く機会は何度もあったのに、なぜかそのままになり、しかも近いので泊まるという発想もなく。
というか近場なのに、なかなかのお値段なのが一番のネックではありましたが^^;
もうすっかり大人になり、そうしたものにお金をかけても許される年頃なのと、GO TOのタイミングが重なってこのたび念願が叶ったというわけなのです。
そんな隣県へのプチ旅、最初に向かったのは奈良ホテルにほど近い、奈良県立美術館の「みやびの色と意匠」という特別展。
貴族や公家が宮廷に仕える時の衣装を見て、これから向かう宮家御用達ホテルへの心の準備を整えようという笑
いや、大事でしょう、そういう旅の下ごしらえ。
展示されていた衣装は江戸時代以降のものでしたが、十二単を始めどれも細部まで凝っていて美しい。。
なんせ、その気になりやすいので笑、美術館を出る頃にはすっかり女官の気分でした。
続いて回ったのは新薬師寺。
こちらは前日たまたま見ていたテレビ番組で十二神将が紹介されており、見てみたい!と急に思い立ちました。
ここも静かでとてもよかったです!
ちょうど雷雨があり、本堂から離れた庫裡の庭が雨に濡れて苔の緑が美しく映え、できれば畳に寝転んで屋根から落ちる雨の滴をずっと見ていたくなるほど、心落ち着く時間を過ごせました。
というわけで準備万端。
いよいよ、奈良ホテルへ。
車で向かったのですが、昔のホテルは敷地が広い! 玄関口までのアプローチが長く、ホテル専用道路と言える細い道が続いていて、それだけでテンションが上がりました。
ちょうどチェックインの15時ごろだったのですが、みんな考えることは同じですねー。
滞在時間の目一杯、ホテルを楽しもうとする人たちの車で玄関前は大混雑。
駐車をナビする若いボーイさんは専門学校出たて?なのかちょっとどんくさく、運転の怪しい私は四苦八苦^^;
やっぱり急に庶民が大挙してやってきてホテル側は混乱(あるいは戸惑い)してるのでは?とちょっと不安が襲ってきました。
ところが、そこからのサービス、おもてなしは、やっぱり流石でした!
一流と呼ばれるホテルは世界中どこも、もちろん申し分ないサービスと思いますが、奈良ホテルのスタッフの方々は絶妙の声のトーンというか、声を掛ける間合いというか、押し付けがましくなくなんとも心地よいのです。
個人的に私が一番感じたのは、「上から目線」がないということでした。
かなりハイクラスなホテルやお店に紛れ込んだ場合、すっごく丁寧なんだけど、丁寧すぎて嫌らしいというか笑、どうしてもこぼれ出る「あなた場違いです」という気配、感じるんですよねえ。
私が敏感すぎるだけ?苦笑
いえいえ、よくあるじゃないですか。例えば映画「プリティウーマン」を思い出してください。
最初ホテルマンたちは、ジュリアロバーツ扮する娼婦を一見丁重に扱いながらも怪訝そうにあしらいますよね。
あそこまで露骨じゃなくても、どんな相手にも分け隔てなく同じように振舞うって、本当に難しいことなんだろうなって思います。(自分だって時々そうですもん。。)
奈良ホテルは、皇室の方々はもとよりアインシュタインやオードリーヘップバーン、マリリンモンロー、チャップリンなど、これまで滞在した世界の著名人は数知れず。
対応するスタッフはそれはもう徹底した教育がなされ、それが脈々と受け継がれてきたのだろうと思われ、建物だけでなく、そうしたおもてなしの歴史にも深く感銘しました。
部屋の床は確かに老朽化でところどころギシギシ軋みましたが、何気なくかかってる絵も博物館並みに貴重なものばかり。
断捨離ばっかりやってる我が家とは大違い。。
長い歴史の積み重ねによって生まれた味わい深い建物や調度品、受け継がれてきたおもてなしの心。今の時代には特に貴重に思え、ずっとそのままあり続けて欲しいと切に思いました。
私もそういえば、アロマを通しておもてなしを実践する者の端くれ^^;
こうした経験を少しでもこれからに活かしていけると良いなあ。
趣のあるクラシックホテル 、ちょっとハマりそうです笑
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